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「常連」7人が吹奏楽部に
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年前、高校に赴任して驚いたことは、部活動の様変わりだった。部数は多くなったが、生徒が減っているのでどの部も部員数が少ない。指導者もいない。前途多
難だ。吹奏楽部も、悩みは同じだった。部員は四人。今にも消えそうな状況だったので、つい顧問を引き受けてしまった。まずは、部員集め。保健室常連の生徒
は、部活動をしていない者が多いので、彼らに、はじから声をかけてみた。
一年生の洋介が保健室に来るようになったのは、ちょうどそのころの5月。「頭が痛い」と来室し、一言もしゃべらず、椅子に座ってうつむいている。彼には理
由があった。希望に胸を膨らませて入学したのもつかの間、学校近くのゲームセンターで喫煙しているのを見つかり、家庭謹慎処分を受けたのだ。彼には、かな
りのショックだったらしい。部活に誘ってみた。「やってみようかな」。洋介は同じクラスの男友だちをつれてやってきた。「二人ならやるよ」という洋介に、
「期待してるわよ」と声をかけた。結局、こんな調子で保健室から7人が入部。計16人の部員を確保できた。
しかし、それからが大変だった。まともな練習ができない。顧問が動かないと何もしない。あいさつはしない。楽器の扱いは乱暴。あれが欲しい、これが足りな
いと要求する。学校の部活なんだから、学校で何でもやってくれるのが当然と思っている。無理もない。積極的に部員になった生徒がいないのだから。
こんな中、洋介は何とか3年間、部員をやり通せた。初心者ながらアンサンブルコンサートに出場することになった時は、朝早くからチューバの重低音が聞こえ
ていた。チームが銅賞を取った時は、みんなで歓喜し、興奮した。
もう一人の顧問は言う。「今の子は、こつこつ、ギューギューやらせると、すぐ辞めてしまう。いかに短い時間でまとめ、集中させるかが勝負」。彼らをなだめ
すかしながら、今も顧問を続けている。
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