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生徒の力強い闘いぶりに感激
先日、関東高校レスリング大会が本県で開催され
た。本校からも県代表選手として7人が参加した。選手たちの救護を担当することになり、久々に大きなスポ−ツ大会
を見る機会を得た。ふだん、保健室で具合の悪い生徒や問題を抱える生徒の対応に追われる毎日なので、このような雰囲気は気分一転、心が洗われる思いがす
る。
小瀬体育館は試合開始前のウォーミングアップ
に精を出す選手の声が響き、オリンピックさながらの熱気に包まれる。若いはち切れそうな肉体のぶつかり合い、日ごろの練習の成果を発揮する緊張する瞬間
だ。何というさわやかさ、人間は何と素晴らしいんだろうと、胸が熱<なる。
スポーツ部の選手はめったに保健室には来ない。
だが、昨年レスリング部のY
君は練習中にひざを痛めて保健室に来たことがある。Y君は身長も高く、がっちりした恵まれた体格の持ち主なのだが、いまいちガッツに欠け、押しが利かない
タイブ。時々保健室に寄って話をするようになり、レスリング部を続けることに自信がないと打ち明けていた。健康診断の結果、血圧が高めであることも分か
り、母親が保健室に相談を持ち掛けてきたこともあった。
高校生の生活や意識が変化し、部活動離れが問題
視されているが、我がレスリング部は活躍を続け、全国にも名が知れた自慢の部だ。両親も先生も同窓懇生も部員たちも、Y君への期待と不安のなかでじっと見守っている。大勢の励ましと応援で何とかここまでこぎ着けてきた。
グレコロー
マン97`級の決勝戦。Y
君の出番だ。電光掲示板が秒を刻み、戦いが始まった。そこには保健室で見るY君の姿はいない。大きな体からは信じられないスピードで次々と技を仕掛けてい
く。「Y君、頑張れ」「いける、いいぞー」。スタンドか声援が飛ぶ。2点、3点、5点とY君に加算されていく。2分が少し経過したとき、Y君は大技をか
け、相手を組み伏せた。「ピツー」とジャッジのホイッスルが鳴った。そしてY君の腕が高だかと持ち上げられた。「やった−!健勝だ!」。思わず私は彼の母
親と抱き合っていた。
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